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【詩】原点
閉店後…

看板、照明、全ての機材の電源が消されて

ただ、店の一番奥の狭い部屋の照明だけが灯されている

この部屋の北向きには窓があり

すぐ裏の物置が邪魔で

特に夜は、外の明かりが差し込むことはない

俺はこの部屋のテーブルの前に立ち

その隅に置かれた砥石を見つめている

テーブルのすぐ横には

ホロー製の大き目の流し台があり

その中に水を溜めて

いくつもの砥石を沈めてある



俺の手の中には

一本の剃刀が握られている

しばらく砥石を見つめていると

一つ深呼吸をした

そして一歩砥石の方に近づき

ゆっくりと剃刀を砥石の上に乗せた



"シュー、シュー、シュー"



剃刀は、ゆっくり砥石の上を滑りはじめた

今では店で使うことのなくなった、この剃刀…

俺は、何かを思い出すように

時々、こうして砥石に向かう



"シュー、シュー、シュー"



無音に近い店の中で

砥石の上を滑る剃刀の音だけが聞こえる



"シュー、シュー、シュー"



砥石の上で剃刀を滑らせながら

子供の頃、同じように剃刀を研いでいた父の姿を思い出していた



"シュー、シュー、シュー"



俺は幼い記憶を辿った…

祖父もまた、同じように剃刀を研いでいた



そこには、仕事にかける静かな情熱があったはず

そこには、仕事にかける熱い想いがあったはず

僕は確かめるように砥石の上を剃刀を滑らす…



祖父の想い…

父の想い…


今では使うことのなくなった剃刀を研ぐことで

俺の仕事の原点を呼び覚ます

明日の出会いのために

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